東京「染」コラム

暖簾

2025年7月2日

日除け?目隠し?暖簾にはどのような効果がある?古くから愛される暖簾の効果・用途について

日除け?目隠し?暖簾にはどのような効果がある?古くから愛される暖簾の効果・用途について

日本文化を代表する伝統製品としてさまざまなシーンで活躍を見せる暖簾ですが、この暖簾を掛けることでどのような効果があるのか、ご存じでしょうか?

今回は、皆さんにとっても身近な存在である暖簾について、設置することで得られる効果や役割について分かりやすくまとめていきます。

暖簾とは 

暖簾とは、お店の入り口や室内などに吊り下げる布製の簾(すだれ)のこと。この暖簾の起源については諸説ありますが、一説では既に平安時代ごろには簾のような役割を持つ布が使われていたと言われています。

しかし、当時の暖簾は、現代のようにお店の名前やロゴを入れたものではなく、建物の軒先に大きめの布を掛けて、日除け・風除け・目隠しなどにしていたとのこと。平安や鎌倉時代には「とばり(幌)」と呼んでおり、室町時代の頃から「のれん」と呼ばれたようで、日除けや風除けとして以外にも、名前や家紋などを染め入れて、現代のようなお店の看板や宣伝として使うようになったのは桃山時代の頃とされています。

長い時を経て、用途や形態を変化させてきた暖簾。では、この暖簾を掛けておくことでどのような効果が期待できるのでしょうか?次から詳しくまとめていきますので、ぜひ参考にご覧ください。

暖簾の効果・用途は?

暖簾を掛けておくことでどのような効果が期待できるのかについて、ここからは、さまざまなシーンで活躍する暖簾の効果・用途についてまとめていきます。

宣伝効果

暖簾を掛けることによって期待できる効果の一つには、宣伝効果があります。

特に店舗においては、暖簾にお店の名前やロゴを入れるのが一般的。それがお店の看板や目印となるため、この暖簾がお客様の目に触れることで、

「何のお店なんだろうか」
「おしゃれなお店だな」
「こだわりがあって高級そう」

…など、営業時間や業種だけでなく、価格帯やお店のコンセプトなどを道行く人に伝えることができます。

また暖簾は、風が吹くとひらひらと揺れるもの。実は、人間には揺れるものを無意識に目で追ってしまったり、ちらちらと店内の様子が見えると興味を引かれる…という傾向があります。その心理的な効果を利用することで、暖簾には集客の効果も期待できるのです。

日差しや風などを和らげる効果

暖簾には、日差しや風を和らげたり、ほこりが中に入ってきたりするのを軽減する効果もあります。

例えば、直射日光があたる場所では商品が傷んでしまったり、風の強い場所では風によってものが動いたり飛んでいってしまったりすることも。また、人通りが多い場所では砂やほこりが舞って店内に入ってきてしまう…なんてこともあります。そのような際に暖簾を利用することで、それらを軽減する効果があります。

目隠し効果

お店や自宅など、来客に見られたくない場所に暖簾を掛けることで、程よい目隠し効果が期待できます。

例えば、飲食店なら厨房やお手洗いの入り口、ご自宅ならキッチンや収納スペースなど。布でできた暖簾であれば、圧迫感も出ず、お客様の視線を遮ることができ暖簾の向こう側が少し見えるようにシースルー透けた感じの素材も人気です。

また、店舗においては入り口に暖簾が掛けられていることで、入り口を開けていても上手に目隠しができるというメリットもあります。

空間を仕切る効果

暖簾を掛けることで、目隠しだけでなく店内や自宅の部屋などの大きな空間を圧迫感なく仕切る効果もあります。

店舗であればお客様のいる店内とスタッフの休憩室、ご自宅でお仕事をされている場合は生活スペースとワークスペースなど、それぞれの境界に暖簾を掛けておくことで、おしゃれで簡単に空間を仕切ることができます。

装飾・ブランディング効果

暖簾に期待できる効果には、装飾効果も含まれます。

暖簾と言えば、店名やロゴを入れてデザインするものが一番にイメージできるという方も多いかもしれませんが、実は最近では、暖簾のデザインは多様化しています。例えば、絵柄だけでデザインする絵暖簾や、縁起の良い大漁旗をデザインした暖簾、反対に色味や生地の質感にこだわった無地の暖簾…など、その種類はさまざま。

お店のイメージやコンセプトにあわせた暖簾を装飾やインテリアとして活用することで、居心地の良い空間が演出できたり、お店のブランディングにも効果を発揮します。

暖簾の持つ効果を理解して日本の伝統文化を楽しもう

暖簾の持つ効果を理解して日本の伝統文化を楽しもう

今回は、暖簾の効果についてお話してきました。

古くから日本で親しまれてきた暖簾は、現代においても、日常生活の中でさまざまな役割を担っています。特に店舗の入り口などに掛けられる暖簾は、“お店の顔”ともいえる重要な役割を担うため、

「暖簾のデザインに店のコンセプトをすべて詰め込みたい」
「生地・染料・染色方法…すべてにこだわってオーダーしたい」
「日本ならではの伝統文化を大切にしたい」

…と考えられているオーナー様も多いはず。

暖簾は、デザインだけでなく生地や染色方法などによって、さまざまな表情を見せてくれるアイテムです。これからどんな暖簾をオーダーしようかと悩まれている場合は、ぜひ一度、私たち水野染工場「日比谷OKUROJI店」にお問い合わせください。

創業明治40年の伝統技術と知識を兼ね備えた水野染工場「日比谷OKUROJI店」なら、あなたの「作りたい!」にお応えします。

染物を通じてお客様の大切な「こだわり」をカタチに

染物を通じてお客様の大切な「こだわり」をカタチに

水野染工場「日比谷OKUROJI店」は、北海道旭川で明治40年から染物屋を営む株式会社水野染工場が「より染物を身近に感じていただけますように」との願いを込めて東京で展開する染物専門店です。

手ぬぐいや藍染商品の販売以外にも、藍染のデモンストレーションや体験イベントを行うなど、藍染を通じてお客さまの「想い」に寄り添う商品をお届けしています。

半纏・法被、暖簾、旗、手ぬぐい、帆前掛け、神社幟、神社幕…など、印染製品のオーダーメイドについても、直接店舗でご相談いただけますので、ぜひ一度、水野染工場「日比谷OKUROJI店」にお越しください。

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世界中を、感動で染める。

世界中を、
感動で染める。

水野染工場では、印染商品を中心に図案から染色、縫製まで一貫しておつくりしています。
さまざまな伝統技法を用いて、お客様の「想い」に寄り添う商品をひとつひとつ、心を込めて染め上げます

OKUROJI店では、デザイン見本、生地見本、色見本をご用意しています。
お店で打合せもできますので、お気軽にご相談ください。

水野染工場 日比谷OKUROJI店(日比谷OKUROJI内)

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